パックセンター【匠の技】をご紹介します
カットセンターで脱骨された部分肉を、契約食肉小売店や直売店用に、要望された形態で、薄切りスライスや焼き肉にカットして、パック包装しています。
一日の初めは、事務所で注文を集計した、作業指示表から、当日の部位別出荷量を把握することで、作業計画が立案されます。
前日に予測で、商品センターに部分肉を発注します。
いよいよ作業開始です。
最初は真空包装されたブロック肉を、袋から取り出し、ドリップを拭き、小さな骨粉等を指で確認して
取り除きます。
1.ブロック肉の周囲の余分な脂を丁寧に取り除きます。
2.大きなスジ(筋)から筋引き包丁で丁寧に挽きます。
次の工程の作業が出来易い様に、ブロックの形状を整えます。また用途別にサクどりします。
例えば
1. ミスジ
まず余分な脂と筋を取り除き、ステーキとして商品になるようサクどりします。
その際に、脂をすべて取り除いてしまっては、肉は美味しくありません。赤身とのバランスを考えながら脂を残していきます。
2.三角バラ
三角バラは筋の固い部分と、脂の多い部分があり、固い部分は、しっかりと筋を取り除き、それにあわせ、反対側の脂を取り除いていきます。
3. ラム
どのあたりで分割するかは、かなりの経験が必要です。
ランボソ ラムシン ネクタイ カブリに分割されます。
このようにどこに筋があるのか、どこが固い部分なのかを瞬時に見極め、手早くきれいにサク取りをします。1回にかかる時間はたった5分。ベテランになると、感触だけで筋の場所などがわかるといいます。
取り除かれた筋は、「引きスジ」として商品になります。肉の風味が残り、煮込み料理に最適です。
次に、サク取りをしたブロック肉をカット、スライスしていきます。ここでは、店頭に並べる際、見せたい部分が正面になるように、考えながらスライスしていきます。
例えば、肩ロースは赤身部分、リブロースはロース芯の部分が、並べたときにきれいに見えるようにスライスします。
また、同じ部位でも個体差があるので、肉の柔らかさなどを見極めながらスライスしていかなければいけません。
特に、1.5mmの厚さにスライスする、すき焼きやしゃぶしゃぶ用は、スライサーの微妙な調整が必要になります。
このように、直売店や小売店が、効率よく店頭に並べられるように工夫し、スライス、パックを行っています。